親を気に掛ける子になれない

今朝、実母から電話があった。
着信を見て思わずスルー。
一気に動悸がして息苦しくなった。
大袈裟ではなく本当に眩暈までして、目の前にフィルターがかかったかのように暗くなり、しばらく目を閉じた。
あぁ、本当に重症だ。どうしよう。
この先も母と関わっていかなくてはならないのに、年々酷くなっている。
以前なら表面上は良い娘を演じられたのに、最近は母の目を見る事さえ出来なくなってきた。声を聞くのも辛い。
他人が聞けばなぜこんな事になるのか意味が分からないだろう。
私自身もどうしてここまで拒絶してしまうのか、自分でも受け止めかねている。
1時間程悶々とし、意を決してこちらから電話をかけた。
このまま放置しておく事が出来ないのもいつもの事。
きっと後で騒がれるから。
「何?着信があったけど」
私はぶっきら棒に言った。
「何ってあなた…少しは親を気に掛けるって事を考えないの?〇〇さんの娘さんなんて3日ごとに実家に来てくれるらしいのに」と、また「〇〇さんの娘は親思い」の話が始まった。
私は、「仕事があるから忙しいのよ」と言うと、「え?何?働き始めたの?」と母が聞くので、在宅での仕事だと説明した。
すると母は予想通り、「家で仕事って…どうなのそれ。気が滅入るわね」と言った。
気が滅入るのは母のその言葉だ。
さらに母は、「あなたの年齢で家の中で仕事をするのって、良く無いと思うわ」と言い、「外に出て人と関わる事で生き甲斐が見つかるのよ」といつもの母の持論が始まった。
「いいの、私はこれで」と言ってみたが、「今時みんな主婦でも正社員で働いているのに。みんな頑張っているのよ?」と言う母。
繰り返し繰り返し、話す度にそんな言葉を聞き飽きた。
これだから親を気に掛ける子になれない。
それが母には分からない。
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