ペロペロ攻撃が苦手なお父さん

昨夜はほとんど眠れなかった。
また下腹部がシクシク痛くて。
一昨日の夜、猛烈にお腹が痛くなった。胃ではない。子宮なのか、腸なのか、膀胱なのか…そんな下腹部。
ウトウトと眠くなってきても、またその痛みでハッと目が覚める。その繰り返し。
朝になり、痛むお腹を抱えたままリビングに来ると、夫がテレビを見て寛いでいた。
「またお腹が痛いわ」と私が言うと、「今日はゆっくり寝ていたら?ワンコは僕が見ているから」と夫が言ってくれた。
そう言う夫の隣には、ケージの中でお座りして尻尾を振っている子犬がいる。
臆病で慎重な子犬だが、私を見ると嬉しそうに尻尾を振りピョンピョン飛び跳ね歓迎してくれる。
夫に、「子犬をケージから出してあげた?」と聞くと、「静かにしていたから出さなかった」と言う。
「でも折角一緒にいるんだからもっと遊んであげてよ」と私が言うと、「10時頃に出すよ」と夫は言った。
夫は子犬をケージから出す時間を決めた方がいいと言う。
「10時に15分間だけ遊ばせる」とか。
なぜか夫は今回の子犬に関してはガチガチにマニュアル本通り育てたいらしい。愛犬の時には適当だったのに。
でもケージの中でピョンピョン跳ねている子犬を見ると私は堪り兼ねて、ケージの扉を開けた。
すると子犬はウサギのように飛び跳ね、私の膝に飛び込んできた。
私の顔や手をペロペロ舐めて嬉しそう。
私がギュッと子犬を抱きしめ、「うんうん、良い子だね」とスキンシップすると、それを夫は冷ややかな目で見ながら、「ペロペロ舐めるのを止める躾をしないとな」と言った。
夫はこの子犬のペロペロ攻撃が嫌らしい。
愛犬は犬にしては珍しく、子犬の頃から人を舐めるという事をしなかった。
「あの子は舐めなかった。それが好きだったのに」
私はその言葉を聞いて、膝の上で一生懸命私の手を舐め続けている子犬が可哀想になり、「いいの、いいの、愛情表現だもんね」と話しかけた。
何だか夫と子犬、二人きりにするのが心配でならない。
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