あっちでもこっちでもトイレ係

義母から電話があり、「仏壇の花を一緒に買いに行こう」と言われたので、「私が買って持って行きます」と答えた。
仏壇の花は口実で、多分一緒に外出したいのだろうと思ったが、こちらにとってはそれが負担。
それにこういう時、「コロナ禍だし」というのも断る理由に使えるのでその点だけは助かっている。
そしてまだ家に来て間もない子犬がいるので今は放って外出する気になれない。
だが昨日は夫が休日で家にいたので、夫がいる日に用を済ませてしまう方が良いと思い、夫に子犬を頼んで義父母の家に行った。
花を渡してすぐに帰ろうと思っていたのに、義母に「トイレ掃除をお願い出来る?」と言われてしまった。
あぁ…トイレ掃除。
いつまで経っても慣れない。
誰でもトイレ掃除は楽しくないだろうけど、私は特に潔癖なのか何なのか…トイレ掃除が苦痛。
自宅のトイレでさえ、掃除をした日は食事をする気になれない。
しかし足の悪い義母が狭い箇所の掃除をするのは可哀想だし、仕方なくまたトイレを掃除した。
そしてふと思った。
義兄夫婦は最近色々と義父母の世話をしてくれているようだが、このトイレ掃除は項目に入っていないのだろうか。
もしトイレ掃除をしてくれるなら、私が買い物とか付き添いを担当させてもらう方が精神的には助かるのだけど…
そんな虫のよい話を勝手に想像したが、実際そんな会話が出来るはずもない。
そもそも義兄夫婦とはなぜか話しづらい。
帰宅後、リビングに入っていくと夫が子犬を膝に乗せて固まっていた。
「助けてくれ」
と言うので私は「どうしたの⁉」と焦った。
子犬に何かあったのだろうか。
すると子犬がウンチをした時、お尻の毛に汚れが付いてしまったと言う。
「どうやって取ればいいか分からなくて、でも下ろすとあちこち汚れるからずっと抱いてた」
夫の言葉を聞いて安心と共に呆れてしまった。
「そんなのウェットティッシュか何かで拭けばいいでしょ」
私はそう言ったが、拭こうとしたが「キャン!」と鳴かれたのでどうしていいか分からずこの状態でずっと抱いていたらしい。
私は苦笑しながら子犬のお尻を拭いた。
全く…義母にしても夫にしても私をトイレ係だと思っているのかもしれない。
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