憂鬱の上塗り

―――前回の続き。
微熱が続き、深夜には寝汗で目が覚め、
内診で子宮頸がん検査が終わると、医師が言った。
「ポリープが出来ているので取っておきます」
私は頻繁に子宮頚管ポリープが出来る。
過去にも内診する度と言っていい程、よくポリープが出来ていて、その度に取っている。
内診は少しでも早く終わって欲しいので嫌だな…と思ったものの、ポリープを取る事自体はそれ程痛くないのも分かっていたので、「はい」と答えた。
そこから医師がポリープを取り始めたのだが…
これが長い!!
物凄く時間がかかってしまった。
取りずらい場所なのか、根が深いのか、とにかくカチャカチャと器具を動かしなかなか終わらない。
無意識に私も足や腰に力が入り、手を握りしめていた。
さらに激痛では無いものの、今までと違って痛い。
そのうち自分の足がガクガク震えているのが分かった。
痛いからなのか、時間が長過ぎるからか…
痛さよりも足の震えが恥ずかしくて、必死で自分で止めようとするが止まらない。
医師が、「大丈夫ですか?気分が悪くないですか?」と気遣ってくれたが、そんな事より早く終わって!と願った。
ようやくポリープが取れ、内診室から出た時にはグッタリ。
この程度で震えるなんて、もっと大変な診察の時はどうなるのだろう…と不安。
その後、医師の説明を受け、私は気になっていた事を質問した。
「貧血で微熱が出る事がありますか?」
医師は、「それは聞いた事がありません」と答えた。
私は簡単に最近の体調不良を伝え、「更年期障害なのかと思って…」と言うと医師は、「まだ生理があるのだから更年期障害という事はないと思います」と言った。
そして、「鉄剤服用で貧血が改善しなければ、手術になります」と言われた。
帰り道、私は重い気分でいっぱいだった。
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