百貨店の菓子売り場で3時間過ごす

今日は一人で百貨店の菓子売り場に行ってきた。
先日、職場の社長に、「顧客に渡す為の菓子折りを10箱ほど用意してきて欲しい」と頼まれたのだ。
久々の百貨店はかなり混雑していた。
コロナで通常よりは空いていると思っていたが全くそんな事はない。せめて平日に来れば良かったと後悔した。
それにしてもバレンタインも終わったというのに、この混雑は何なのだ?
皆、普段からこのような菓子を頻繁に買いに来ているの?
私は売り場の端から端まで丁寧に商品を見て回った。
しかしそれにしても…種類も店も多くて悩む。
内容が良さそうだと思ってもパッケージが地味過ぎたり、見た目がお洒落だけどチョコがコーティングされていて溶ける可能性があるので避けた方がいいかも…と思ったり。
何度も何度も同じ売り場をグルグルと歩き回り、さすがに恥ずかしくなってきた。
どうしてこれほど優柔不断なのだ。
こういうのを決めるのが本当に苦手。
ここに書くのも恥ずかしいが、何と私はその菓子売り場で3時間もウロウロしていた。
店員も最初こそ目の前を通れば、「こちらはいかがですか?」と声をかけてきたが、そのうち何も言われなくなった。怪しい人だと思われたかもしれない。
そして何とか絞り込み…というか恥ずかしさに耐えかねて、私は一つの菓子折りを指さして店員を呼んだ。
「これ、10箱お願いします」
と言いつつまだ迷っている。
店員が手際よくその菓子を10箱持ってきて、こちらで宜しいですか?と確認された瞬間、本当に宜しいのかどうか自信が無くなった。
「あの…似た内容でもう少し箱が小さいのは無いですか?」
思わず聞いてしまった。
私が選んだ菓子が、内容は良いものの箱がやや大き過ぎて、貰った人が仰々しく感じるかもと気になっていたのだ。
しかし店員は、「はぁ?」と戸惑っている。
それはそうだろう。そんな事は声を掛ける前に考えてくれという気持ちだと思う。
しかしその店員はすぐに機転を利かせ、「こちらはどうですか?」と別の商品を私の前に出してくれた。
なのにまたここでも迷う私。
「…あの、どちらが良いと思います?」
そんな事を店員に聞いてどうする!と自分でも言いながら思ったが、もうどうして良いのか分からなくなっていた。
さすがに困った店員。
「お客様、ゆっくりご検討下さい」とだけ言い残し、他の客のところに行ってしまった。
それも当然、他にも購入したい客がズラリと並んでいたのだ。
何て迷惑な客なのだろう。我ながら情けない気分のまま、何とか商品を選び購入した。
久々の買い物で痛感した。私の決断力の無さは変わっていない。
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