茹だるような暑さの中で思う

「ころりはいつ来るの?」
実家の母からお盆はいつ来るのかと電話があった。
もう私も50歳間近。
いい加減グチグチ言わず、この「お盆に実家に帰る」という風習をサラリと受け入れるようにならなくては。
だがその一方で今年はコロナがある為、テレビで「実家に帰省するのを控える」というような事を言っているのを聞くと、正直羨ましいな…と思う。
現に母は兄に、「無理して帰って来なくていいからね」と事前に言った様子。
その事を私に話す時も、「お互いもし感染していてうつしてしまったら大変でしょ」と言っていたが、その直後に「それでころりは?いつ来るの?」と言われ胸がモヤッとした。
確かに私は実家から遠方に住んでいる訳ではなく、車ですぐに行ける距離。
だからと言って、「実家に来るのが当然でしょ」という言い方をされてしまうと負担を感じずにいられない。
兄はいいなぁ。
遠く離れていて気楽でいいなぁ。
その思いが年々強くなる。
今日、すぐ近所のスーパーに歩いて行った。
歩いて片道10分程度。この程度なら歩いてでも行けるだろうと、節約と運動の為に歩いて行ったのだが、あまりの熱気でまるでサウナの中にいるような状態。歩いて来てしまった事を後悔した。
普段こんな暑さの中で歩き慣れていないせいか、帰宅後は目の前が暗くなり、うっかり熱中症のような状態になった。
エアコンで冷えた部屋で、しばらくソファに横になった。
すると急に母の事を思い出した。
母も日々こんな暑い中で一人買い物に行っているのだろうか?
あれだけ重荷な母なのに、汗だくになり歩いている母を想像すると堪らなく心配になった。
こうして私の中では常に二つの思いが交差している。
母が負担な自分と、母を心配する自分。
そして会えばまたしんどくなると思うけど。
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