閑散とした街と閉院した整体院

やはり職場への菓子折りは形だけでも持って行く事にした。
その後、配られなくても捨てられても、それは好きにしてくれればいい。
今日はその菓子を買う為にショッピングセンターに行った。
だがあまりの人の少なさに驚いた。
こんな光景今まで見た事がない。
そして食品関係はまだ営業している店が多いが、ファッション関係の店などは半数程度閉まっており、全体的に閑散とした雰囲気になっていた。
菓子折りを買う時も、店員が減っていると思った。
以前なら数人いた店員も、今日は一人しかいない。
さらについでに医薬品売り場にも寄り、私の常備薬を買おうとしたのだが、その時にすれ違った客がサッと一瞬にして私と距離を取った。もちろんレジに並ぶ人達も1~2メートルの間隔を空けている。
コロナウイルスの影響はある程度分かっているつもりでも、こうして久々に街中に出ると、よりリアルにその事を実感する。気が引き締まるというか。
近所のスーパーでも一応それは感じるが、それでもスーパーの場合はそれ程客が減った印象がない。
だが以前は大勢の客で溢れ返っていたショッピングセンター街に来ると、そのギャップが衝撃だった。まるで別世界のよう。
その買い物の帰り、義母に頼まれていた食材を持って義実家に寄った。
すると義母が、以前通っていた整体院が閉院したと言う。
――前回(▶評判の良い整体院)の続きその整体院は想像していたより広くて綺麗だった。.
しばらく続ける事が大事だと言われ、効果があるのか無いのか分からないまま何度か通った整体院だったが、こんなにあっけなく閉院してしまうとは。
評判も良く患者も多い整体院と聞いていた。
だがコロナの影響で、こういった直接体を触る仕事は真っ先に営業が出来なくなったのだろう。
なのでしばらく休業すると思っていたが、まさか閉院してしまうなんて。
「残念ですね」
私はそこまで信頼していなかった整体院なので、本音は残念だと思ってはいなかったのだが(むしろどこかホッとした)、義母の気持ちを思って言った。
すると義母、
「お金を返して欲しいわ!どれだけ払ったと思ってるのよ」と怒っていた。
だがこればかりは仕方がない。
整体院だって被害者なのだから。
よく読まれている記事