マスク標準装備の世の中

今日は珍しく客が多いスーパーに買い物に行った。
普段はあまり人気の無い客の少ないスーパー、それも平日の昼にしか行かない。近所の人や知人と会いたくないし、そもそも人混みが苦手だから。
だが今日はどうしても欲しい食材があり、それがその大きなスーパーにしか売っていない為、仕方なく行く事にしたのだ。
祝日という事もあり、やはり駐車場から混んでいた。
そしてスーパーの中に入り、私は周囲と目を合わさないように俯き加減で買い物をしていた。
しばらくしてふと目の前にいる客に目をやった時、皆マスクをしている事に気付いた。
私もマスクをしていた。
そしてグルッと周囲を見渡すと、何とその場にいた全員がマスクをしている。見えている範囲でも20~30人ぐらい?
当然と言えば当然か。この大騒ぎの中、マスクをせずに人混みに買い物に来る人なんていないのかもしれない。
それにしても、一人ぐらいマスク無しの人がいても変ではないと思うが、揃って全員マスクをしていたので改めてこの問題の大きさを実感した。
普段ほとんど人と会話をせず、テレビのニュースもあまり見ない。
いつものスーパーでは会う客が数人だった為、ここまで皆が徹底してマスクをしている事を知らなかった。
だが不謹慎な事に、私は今日のスーパーで落ち着いて買い物をしている自分に気付いた。
コロナウイルスの問題がなくても、ずっと以前から私はスーパーに買い物に行く時はマスクをしていた。
人と顔を合わせたくないから。
だが今までは他人は皆マスクをしていないので、結局近所の人を見かけてしまうと、相手が私に気付いていなくても落ち着かず、逃げるようにこっそり店を出ていた。
だが今日のようなその場にいる人が全員マスクという世界。
マスク装着が標準の世の中になると、ここまで気持ちが落ち着くのか…と感じた。
客観的に見ると全く健全な世の中ではない。
世の中のすれ違う人が皆マスク姿なんて、異様な光景。
もちろん早くこの騒ぎが収束して欲しい気持ちはある。
だがこの心の落ち着き感を知ってしまった今、いつかマスクの世の中でなくなる日が来て欲しいような、来て欲しくないような、複雑な心境になった。
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