鬱病と歯医者、成功体験の計画

久々に歯医者に行った。
前回の定期健診の予約日に、急に予定が入ってしまいキャンセルした為、今回は8か月ぶりぐらい…かなり間が空いてしまった。
前回の検診時、軽度の虫歯が発見され、「次回の検診時に治療しましょう」と言われていた。
この病院はかなりの患者数があり、完全予約制。
治療時間もきっちり割り振られているようで、虫歯が見つかったからと言って、その日に治療する事はまず無い。
「次回の診察日に治療します」となる。
改めて受診させるなんて、診療報酬を稼ぎたいだけじゃないの?と思われるかもしれないが、そんな悪徳な雰囲気は全くなく、本当に人気がある歯医者なので急ぎでない治療は次回に回さないと治療が追い付かないように見える。
なので今回私は8か月ぶりに前回発見された虫歯の治療。
歯医者、治療、と聞くだけで以前の私は倒れそうになっていた。いや、実際倒れた事もある。
鬱病以来とにかく歯医者に行くのが怖くて辛くて、汗びっしょりになり震えと嘔吐が止まらず、歯医者にどれだけ迷惑をかけたか分からない。
その頃、心療内科の医師との相談の結果、通常1錠でも効果がある強い安定剤を多い時では6錠服用して歯医者に行った。
さすがに6錠も服用すると、朦朧としている面もあるのだが、それでもあの診察台に座ると、急に意識がハッキリしてやはり震え始めた。
あれから「二度と虫歯にはならない」と決め、神経質な程、毎日歯の手入れを頑張っている。
なので定期健診に行っても毎回、「全く歯石がついていないですね。歯周ポケットもありません」とお墨付き。
なのに虫歯が出来てしまった。
原因は自分の歯ぎしり。就寝時の食いしばりが酷く、自分で自分の歯を砕いているようなものなのだ。
一度出来てしまった虫歯は治療するしかなく、私は今回安定剤を服用するべきかどうか悩んだ。
そして悩んだ結果、私は何も服用せずに行った。
仕事に行く日でさえ、今でも軽い安定剤は手放せないのに、なぜ苦手な歯医者で服用しなかったのか。
それは「私はもう大丈夫」だと、実感したかったから。
成功体験を積み重ねる事で、徐々にあらゆる不安感から解放されると聞く。
なのでここで安定剤を服用せずに、「どうって事無かったわ」と笑いたかった。
しかし…酷い結果に終わった。
震え、嘔吐、周囲の声が聞こえなくなる…そんな状態で、またもや歯医者で迷惑をかけてしまった。
本当に情けなくて嫌になる。
一生こんな状態なのか…歯医者ぐらいで。子供でも平気なのに。
よく読まれている記事