犬は飼い主を映す鏡

夫の機嫌が悪い。
そして愛犬の機嫌も悪い。
機嫌の悪さって連鎖するのだろうか。
仕事の忙しさからか最近夫の機嫌が悪く、帰宅後もほとんど会話は無いのだが、隣で「ハーッ!」と大きなため息をつかれると、なぜか私が責められているような気分になる。
話しかけても返事が無いと思ったら、「風呂に湯が入っていない」と文句を言い出したり…。
夫の機嫌を伺いながら右往左往してしまう私は落ち着かない。
さらに夫は愛犬にまで八つ当たりし、ワンワンと吠える愛犬い向かって怒鳴った。
「うるさいっ!」
確かにストレスがたまっている時に犬に吠えられるとイライラする気持ちは分かるが、さらに夫が言った。
「うるさくて腹が立つ。投げ飛ばしたくなる」
あれ程可愛がっている愛犬なのに…そんな事を言うなんて。
そして言われた内容を理解しているのかいないのか、愛犬の方もワンワンと吠えるのを止めない。
多分、私も夫も気持ちに余裕が無くて、このところ愛犬に気を回してあげられなかったのが原因だと思う。
必死に私と夫の顔を見て、「かまってよ!」と訴えているように見える。
私は愛犬を抱き、背中を撫でた。
しかし愛犬の機嫌は悪いまま。目はしっかりと夫を見ていた。
私だけではなく、ちゃんと夫にも目を向けて欲しいのだ。
子は親の鏡だと言うけれど、まさに犬も一緒。
自分達の余裕のなさを教えられた気がした。
- 関連記事
よく読まれている記事