義母の作ったおせち料理

昨日、義実家に行った時、義母が言っていた。
「ころりさん、おせち料理の煮物は私が作りますよ」
昨年の正月も、義実家に行った時に「おせち料理を持って帰りなさい」と言われ、義母の作った煮物を渡された。
しかし申し訳ないが、おせち料理…というより、単なる普通の煮物。
正月の食べる煮物だから「おせち料理」と呼んでいるだけ…のような。
さらに、私は昔から人が作ったものを食べるのが苦手だ。
これを夫に言うと、「どんな料理だって人が作ったものだろ?そんな事言っていたら外食出来ない」と責められるが、何と言うか…外食はOKだけど、素人の作った料理が苦手。
と言えば言う程、自分が嫌な人間だと思えてくるが、これが正直な気持ちなのだ。
友達と同じスプーンでアイスを食べる、職場の忘年会でビールを回し飲み…どれも嫌々だったが、顔は笑顔で我慢した。
夫とでさえ、同じスプーンで食べるのが嫌な私なので、そんな私を見て夫はいつも顔をしかめる。
「どれだけ自分が綺麗なんだよ」
分かる。そう思われても仕方がない。気が悪いよね。
だけど綺麗だとか汚いだとか、そういう問題ではないのだ。
なので自分が作ったものを他人にあげるなんて事も絶対にしたくないし、夫が私の食べ残しを食べているのを見ても、本当にいいの?と申し訳ない気持ちになる。
そんな私に義母が作ったおせち料理。
断るのも悪いので有難く頂くが、持ち帰っても結局夫も食べない。
夫は誰が作ったものかは気にしない人だが煮物が嫌いで、そもそもおせち料理自体が嫌いだと言う。
「煮物か甘いおかずばかりで全く美味しいと思えない」らしい。
なので夫は直接母親に、「おせち料理は好きじゃないから要らないよ」と言ってくれた事があったが、義母は言った。
「あなたが要らなくてもころりさんが食べるでしょ」
それ以来、この煮物は私の為の「おせち料理」になってしまった。
今更断れない。最初が肝心だったと後悔している。
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