クリスマスへの幻想

パート先での休憩中、主婦達がクリスマスの話題で不満を言っていた。
旦那がプレゼントをくれない、昔は貰えたのに。
クリスマスディナーの外食をしようと誘っても嫌がられる。
そんな彼女達の愚痴が意外だった。
私と同年代の主婦達だ。なのにまだそんな期待を夫に持っている事に驚いた。
私が夫から最後にクリスマスプレゼントを貰ったのはいつだっただろう。思い出せない程昔だ。
それにクリスマスの夜も、ケーキも無ければチキンも無い。いつも通りの煮物と焼き魚を食べただけ。
アラフィフともなればこんなものだと思っていた。
しかし子供がいる家庭ならそうもいかないだろう。
子供の記憶に残るような、クリスマスらしい日にしてあげたい――そう思うのかも…と思っていた。
が、職場の主婦達の会話を聞いていると、子供には案外ドライ。
「子供にプレゼントは5,000円までって言ってあるの」
「塾のテストが良かったらプレゼントをあげる事にしてる」
「うちなんて高校生だからプレゼントなんてもうあげないわよ」
そ…そんなものなの?
眠る子供の枕元にそっとサンタからのプレゼントを置くというイメージをしていたが、それは子なし主婦の幻想か。
先日の自治会のクリスマス会では、「子供の為に!」と皆で張り切る母親集団を見たが、一方でこんなドライな面もあるのだな…と、やはり子なし主婦の私には母親達の心理がいまいち理解出来ない。
そんな事を考えると、私など気楽なものだ。
誰に期待するでもなく、誰かに期待される事もないクリスマス。
毎年楽しみにしている「クリスマスの約束」が今夜も放送される。
愛犬を抱いて毛布に包まり、一人で見る私の時間が静かで癒される。
※皆さんコメントありがとうございます。どれも大切に読ませて頂いています。
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