激痛から始まった朝

ずっと胃の調子が悪かった。
病院に行くのが嫌で何とか誤魔化しつつ我慢していたが、朝から猛烈な痛みで目が覚め、これは一体何事だ…と、トイレに駆け込んだ。
胃が痛いのは確かだが、下腹が痛いような気もするし、吐気も酷くて食あたりの時の痛さに似ているような気もした。
しかしいっそ下痢になり外に出てくれれば良いのだが、全くその気配がない。
なので痛みが治まる様子もなく、半日ぐらいずっと痛みに耐えていた。
猛烈な痛みが襲ってきたと思えば、少し治まる。その繰り返し。
これはさすがに病院に行くしかない。
私は諦めて、午後から胃腸科に行ってきた。
その頃には徐々に激痛は治まり、何となく奥の方に痛みの熱が残っているような感じ。
胃腸科の医師に今朝からの状況を説明すると、「今日は食事をされましたか?」と聞かれた。
この痛みで食べているはずがない。
私が何も食べていないと言うと、そのまま胃カメラ検査の方に促された。
あぁ…多少覚悟はしていたものの、いざ本当に検査をするとなると憂鬱。
あれ?もしかしてマシになってきたかも。
検査しなくても治るんじゃないの?
自分一人でそんな言い訳を考えていたが、あっという間に私の順番がきて名前が呼ばれた。病院が空いていて良かったのか悪かったのか…。
逃げようもないぐらい手際よく胃カメラの準備が始まり、私は看護師にお願いした。
「麻酔は強くお願いしますっ」
今までの内視鏡検査を思い出してみると、最近は特に麻酔が効きづらくなっているような気がするのだ。
検査中も意識はあるし、検査後なんてスタスタと歩ける程、意識がハッキリしている。
隣のベッドでいびきをかいて寝ている人などを見ると羨ましくて仕方がない。
そして今回の検査、やはり麻酔はあまり効かなかった。
嗚咽しながら背中をさすられつつ、「力を抜いて!」と叫ばれ…まるで拷問のような時間。
もう二度とやりたくないと毎回思う。
結果、悪い病気ではなく胃が荒れているだけだったが、医師に「ストレスをためない生活をして下さい」と言われた。
そんな生活、無理だと思うけど。
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