旦那さんのどこがいいの?
夫の収入は低い。
本当によく生活していけるね、と思うぐらいの年収だ。
一時期は転職も考えていたようだが、結局タイミングも勇気もなく諦めた様子。
だが私は収入は少なくても、鬱の時に支えてくれた夫への感謝の気持ちが大きく、私にとっては大切な存在だ。
本来であれば、夫の収入で足りなければ私が正社員にでもなり働けばいいだけの事。だが現実はこのざまで、ひきこもり主婦という長い時間を過ごしてしまったのは誰でもない、自分の責任だ。
つつましく生活をすれば何とかなる、そんな風に自分自身に言い聞かせながら今は生活をしている。
だが、一歩外へ出ると、主婦の中では夫の学歴や収入、職業で妻の価値さえもランク付けされる事が多い。
私の場合、友人といえる存在はなく、職場や近所でごくたまに会話するだけなので、心を許し合っていないからか余計にお互いの見栄が見え隠れする。
ある時、派遣先にて主婦が数人でランチをしていた。
「今年のボーナス、学資保険や住宅ローンの分を引いたら、あとは旅行1回行くので精一杯よ」とある主婦が言った。
「うちも一緒よ。でも先々の事考えたら少しでも貯蓄したいしね」そんな会話が繰り広げられる。私から見たら羨ましい話だ。
私は何も言わず静かに聞いていた。こちらに話題が振られませんように。
しかし残念ながら、私にも質問が入った。
「ねぇ、ころりさんのご主人はどこにお勤めなの?結構もらってるんでしょ?」
こういった話題の時、正直に夫の職業を答えると、相手が「ふーん」と言いつつ優越を感じた表情をしているように見えるのは、私の劣等感による被害妄想だろうか。
それでも、「夫婦二人だし、そんなに使い道もないだろうから貯めてるでしょ?」と突っ込みが続く。
私は、「いえいえ、ボーナスはないですし貯金なんて余裕なくて。ある人が羨ましいですよ」と正直に答えた。
「え?それって本当に?全くないの?嘘でしょ?」とその場にいた主婦が一斉にこちらを見る。
「えー、それはキツイよねー。どうやって生活してるの?大変じゃない?」と言われても、こちらはサラリと冗談めかして返答するしかない。
「貧乏夫婦で地味に暮らしています」と笑ってみるが、無理して強がっているように見えるのか、相手の顔は真剣なまま。
そんな会話が続き、最後に彼女が言った。
「どうしてその旦那さんと結婚したの?どこがいいの?」
学歴も収入もないのにどうして?という事だ。正直、よくそんな聞き方出来るなと思ったが、私は素直に、精神的に支えになってくれてるから、と答えた。
だがその主婦は意味が分からないようで、納得できない顔をしながら「ふーん」とようやく話を終わらせた。
私だって高収入の夫であればどんなにいいかと思ってきたし、本当は今でも思う。だがそれを他人に言われたくない。
彼女に言われたその日、情けない気持ちと同時に、彼女のようになりたくないと思う自分もいた。
こういった話題の時、正直に夫の職業を答えると、相手が「ふーん」と言いつつ優越を感じた表情をしているように見えるのは、私の劣等感による被害妄想だろうか。
それでも、「夫婦二人だし、そんなに使い道もないだろうから貯めてるでしょ?」と突っ込みが続く。
私は、「いえいえ、ボーナスはないですし貯金なんて余裕なくて。ある人が羨ましいですよ」と正直に答えた。
「え?それって本当に?全くないの?嘘でしょ?」とその場にいた主婦が一斉にこちらを見る。
「えー、それはキツイよねー。どうやって生活してるの?大変じゃない?」と言われても、こちらはサラリと冗談めかして返答するしかない。
「貧乏夫婦で地味に暮らしています」と笑ってみるが、無理して強がっているように見えるのか、相手の顔は真剣なまま。
そんな会話が続き、最後に彼女が言った。
「どうしてその旦那さんと結婚したの?どこがいいの?」
学歴も収入もないのにどうして?という事だ。正直、よくそんな聞き方出来るなと思ったが、私は素直に、精神的に支えになってくれてるから、と答えた。
だがその主婦は意味が分からないようで、納得できない顔をしながら「ふーん」とようやく話を終わらせた。
私だって高収入の夫であればどんなにいいかと思ってきたし、本当は今でも思う。だがそれを他人に言われたくない。
彼女に言われたその日、情けない気持ちと同時に、彼女のようになりたくないと思う自分もいた。
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