55歳で退職。出向で落ちたくない

昨日、義母が言っていたのだが、近所の同年代の主婦が言っていたらしい。
「息子は55歳で定年なんです」と。
聞いていると、役職定年という意味ではなく、本当に会社自体を退職して働くつもりはないらしい。
「55歳なんてまだ若いですよね」と私は言った。
もし自分の夫が55歳から家にいる事を想像すると、収入的にも精神的にも無理。老後が長過ぎる。
そしてその近所の主婦が言うには、55歳以降も働きたければ雇い続けてもらえるのだが、その場合は子会社や関連会社に出向になるらしく、「息子は落ちたくないから55歳で辞める」と言っているらしい。
そこに義母は憤慨していた。
「結局自分の息子は大手企業に勤めてるっていう自慢でしょ⁉」
確かにそうかも。
子会社や関連会社を「落ちる」と表現する事自体、良い印象は受けないが、だが実際今までの待遇より下がるのだから、「落ちる」というのも間違ってはいない。
今まで好待遇だった人ほど、今更他の会社で働く気にならないのかも。
昔私の友人も言っていた。
彼女は大手に勤めていたが、38歳まで勤めた後、不妊治療で子供を授かり仕事を辞めた。
「そのうちまた仕事を始めるの?」
ある時私が聞くと、もし働くとしても、元勤め先に派遣社員として勤めると言うのだ。
社会復帰するとしても、あの会社以外に勤める事は考えられないと。
「今更小さい企業に勤める気にならないわ」と彼女は言った。
しかし派遣で働くなら、大企業でも中小企業でも、それ程時給が変わらない事もある。待遇に大差は無い。
が、彼女は言った。
「汚い建物だったり、社員食堂が無かったり、古いシステムを使っていたり…そんなの耐えられない」
制服がお洒落なのもポイントだと言う。
そして、「会社のトイレ掃除なんてさせられたら、その日で辞めたくなる」と言っていた。
大手に勤めていた彼女にとって、掃除とは掃除のおばさんがやってくれて当然なのだ。
学生時代にはその彼女もファミレスでバイトをして洗い場を掃除していたのに。
環境により人は大きく変わる。
そういう私も自分なりの「出来る事、出来ない事」の基準が出来てしまっているのかもしれない。
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