40代。似合うスカートが分からない

今日は久しぶりに服を買いに行った。
通りすがりに気になった商品があって買う事があっても、わざわざ「服を買おう」と思い行く事は珍しい。それも人が多い土曜日だというのに。
最近涼しくなり、さすがにTシャツや綿のパンツでは季節外れ。
しかし今年、少しずつクローゼットの中を断捨離した事により、洋服がかなり減った。
秋の服を着ようと思っても、ちょっと出かける時に着られる丁度良い服が無い。
スーツ、もしくは着古した部屋着だけ。
いざという時の為に、少しは買い足そうと思っていたところに、今日は広告が入った。
「増税後セール!ポイント還元!」
そんな文字が目に入り、何となく今行かないと損な気がした。
人混みを避ける為、空いていそうな午前中に出かけた。
あまりウロウロとしたくない。
私が洋服を買う店は2~3店舗に決まっている。
年々若い人が好む店からは遠ざかり、40代という年齢に合う服がよく分からず、年齢問わず…というような無難な店で購入するようにしている。
私は店に入った瞬間、目の前に吊られてたカットソーが一目で気に入った。
洋服は一目惚れに限る。
悩んで選んだ服は後々着なくなる可能性が高い。
その一目惚れしたカットソーは大人な雰囲気で、柔らかく上質な感じも気に入った。
このカットソーは即買いを決めたが、後はボトムスが欲しい。
普段パンツ姿が多い私だが、今回はスカートが欲しいと思っていた。
スカートはあまり好きではないが、病院などで検査を受ける時、着替えるのに何かと都合がいい。
…と、洋服を選ぶ理由がそんな事しかないのかと、我ながら虚しくなるが。
しかしいつもパンツばかり着ているので、スカートを選ぶ基準が分からない。
私が手に持ったカットソーを合わせながらスカートを選び悩んでいると、そこに店員が近寄ってきた。ナイスタイミング。
いつもなら敬遠する店員だが、この時は購入する意思があった為にアドバイスしてもらえる存在が有難かった。
「このトップスに合うスカートを探していて」
私が言うと、店員はテキパキとお勧めのスカートを数着持ってきてくれた。
そして店員が勧めるがまま試着をしてみる。
しかし…。
彼女が持ってきてくれたスカートがどれもフレアスカートであり、それを試着して鏡に映る私の不格好な事。
完全に服に着られている。
年齢、体型、どちらをとっても似合わない。
いつも足元スッキリなパンツ姿ばかり見ているので余計にそう感じるのかもしれないが、とてもこのフレアスカートを着る自信が無かった。
店員にそれを伝え、「もう少しスッキリした印象のスカートを…」と言ってみたが、やはり次々持ってくるスカート全てがヒラヒラしている。
ダメだ。
そもそもスカートを買おうとした事が間違いだったか。
だが店員は、「いかがですか?」と試着室の前で待機している。
断れない私。
以前ならここまで付き合ってくれた店員に気を遣い、気に入らないスカートを買ってしまったかもしれない。しかし…
「すみません、今日はこのカットソーだけにします」
私がそう言うと店員は一瞬止まったが、すぐに笑顔になった。
疲れた。
若い頃には頻繁に洋服を買っていたので、服を決める自分なりの基準があったが、こうもファッションから遠ざかっていると、突然買おうとしても何を買えば良いのか分からない。
結局今後もパンツ派で過ごす事になりそうだ。
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