義父母の乗るべき車、そして席は?

夫と二人で義実家に行くと、驚いた事に義兄が来ていた。
前回会ったのはいつだったのか…忘れてしまった程。
久しぶりに会った義兄は以前に比べてかなり太っていた。あれでは10kg以上は増えているだろう。
義兄は離婚後、仕事も辞めてしまい、今は実家から遠く離れて住んでいる。
義兄は突然連絡もなく実家に来たらしく、義母も落ち着かない様子だった。
何より私達と義兄を会わせたくなかったのか、「私も来るのを知らなかったから」と何度も私達に言い訳していた。
しかし私は少し嬉しかった。
義兄はまるで逃げるように消えてしまったし、夫や義父母にそれとなく聞いても、「どうなっているのか知らない」と言われるばかり。
私の中で、まるで義親を押し付けられたような不満が少なからずあった。
だがこうして義兄が実家に来たという事は、完全に縁を切りたいという訳ではなく、親を気にする気持ちも残っているという事――と信じたい。
私は少しでも兄弟で話をして欲しくて、夫を義兄の傍に座るよう促した。
だがなぜか夫と義兄はあまり会話をしない。
それどころか目もしっかり合わせない程で、時々「元気?」「太ったな」と、当たり障りのない会話はしているが物凄くぎこちない。
私は見ていてヤキモキした。
もっと話す事があるでしょ!
親の事とか、墓の事とか、今後の事とか……私には色々と聞きたい事がたくさんあった。
しかし夫が踏み込んで話さないのに、私が何か言えるはずがない。
イライラした気持ちでその空間にただ座っていたが、義母が「何かお昼に食べるものを買いに行きましょう」と言い始めた。
すると夫が、「そんなの面倒だろ。外食にしよう」と言い、結局全員で外に出る事になった。
食事には私達の車と義兄の車、2台で行く事になる。
そして玄関を出た時、義父母は当然のような顔をして私達の車の方に歩いてきた。
どうして?長男の車に乗れば?
喉まで出かかったが、嫌がっているのが見え見えで言えない。
さらに義母はこれも当然のように、助手席のドアを開け、堂々とその場に腰を下ろした。
残された私と義父が、後部座席に乗る。
私はいつもこのシチュエーションにモヤモヤ感が残る。
私が助手席で無いとしても、せめて義父が助手席なら納得出来るが、なぜ義母なの?と。
毎回嫌な気分になるが、そう思ってしまう自分の小ささも嫌になる。
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