ココロのおうち。





普通ではない

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リビングテーブルの上に書類が無造作に広げられていた。何だろう?と思って見ると、夫の会社への提出書類の様だった。特に興味もない仕事内容の報告書のようなものだった為、書類を整えてそのままテーブルに戻そうとした。その時、その書類の2枚目に書かれていた「妻」という文字が目に入り、おもわずテーブルに戻そうとしていた手を止めた。その箇所を読んでみると、会社から転勤指示があった場合、対応可能か?という質問であっ...

知りたくない事実

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母からの電話を切り、何も考えたくない、忘れてしまいたい気持ちで毛布に包まった。最近母から頻繁に電話がかかってくる。この日も、「特に用事がある訳じゃないんだけどね」と前置きをし、数日前に友人の竹本さんの家に行った事を私に報告した。竹本さん宅と私の実家は、昔から家族ぐるみのお付き合い。竹本さん宅にも娘がおり、中学3年生の時には、私、竹ちゃん、あと他に二人を含め、4人グループでいつも行動していた。その後...

洞窟おじさん

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ある日の夜、眠れずにDVDレコーダーの電源を入れた。私は映画好きなので、DVDレコーダーにある機能の「キーワード録画」を利用している。「映画」「シネマ」と登録しておくだけで、それに関する放送が自動的に全て録画されるので便利。かといって録画された映画を全て観る訳ではない。興味のないものまで録画されてしまう為、結局タイトルだけチェックし、8割以上は観ずに削除しているように思う。この日も古い映画や興味が...

救えなかった命

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――前回の続き。翌日、まずは子猫を動物病院に連れて行く事にした。近所に新しく出来た病院だったが、まだ若い獣医師であった。一通り検査をしてくれたがあまり愛想がなく、栄養失調で衰弱している事や、他の病気を持っている可能性もある事を説明された。取り敢えずは体力をつける為にと、栄養剤の入ったミルクを渡され与え方も指導してもらった。だが最後にその獣医は、「その子、野良猫でしょ?凄いノミだよ」と言った。その言い...

鳥居の下

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ずっと何年も前の事。ある日、私は夫とある神社にお参りに行った。その時、鳥居の下で小さな、本当に片手に収まる程の小さな子猫がいた。目のクリクリした三毛猫。まだ歩くのもおぼつかず、ヨタヨタとしながらコテッと転がる姿はまるでヒヨコの様だった。「ミャーッ」小さな声。小さな身体。だけど必死にこちらを見て訴えている様だった。私は久々に動物への愛護心が熱くなった。自分の事で精一杯で、動物を目にする機会さえずっと...

自己満足

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今年は冬はずっと暖かい日が続いていたが、最近急に寒くなった。先日も朝から雪が降り積もっていた。だが夕方になり雪は止み、日差しも当たってきた。その日丁度休日だった夫が「今日は一緒に散歩に行けそうだね」と愛犬を抱きながら言った。多少雪は残るが、日差しがある分なんとか行けそうだ。私達はいつもと違う公園に向かった。そこは歩道も綺麗に整備されており、中心には多目的な運動場や、サッカー場、テニス場などがある。...



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